私は大学で「模擬授業研究会」という団体で授業力向上を目的とした活動を定期的に行っています。
以前の日記で「模擬授業研究会、再始動!」といいました。
自分にとってとても大事である模擬授業研究会について今日の日記では書いていきたいですね。
この記事ではこの模擬授業研究会の活動について簡単に整理し、これからできればいいなと考えていること、さらなる授業力向上のために必要な要素などを書いていきます。

話の飛躍や論理の穴が多く見られるかもしれませんが、とりあえず思ったことを次々と書いているので厳密に論じないことをお許しください。
一応、これは日記です。
現在の主要活動
これまで行われてきた活動は、次の3種類に分類できます。
- 単元計画を含めた学習指導案の作成
- 模擬授業の実施と撮影
- 授業実施後の批評
我々は複数の授業からなる単元を構想し、その単元の計画から逆算して各授業の50分を計画しています。
模擬授業研究会において指導案作成は非常に重要な活動です。
指導案ができたら、それを全うするところまで行います。
大学の教職関連の授業では時間の制約によって10〜20分しかできないことが一般的ですが、模擬授業研究会は課外活動なので時間を気にせず50分の授業を行います。
全ての授業は動画を撮影し、メンバーがいつでも見られるようにアップロードまで行います。
授業中は生徒役が授業を受けながら授業評価シートを用いて授業を評価しています。
授業後にはこの評価シートや授業中のメモに基づいて授業を批評します。

淡々と書いていると悪くない活動ですね。
個人的には今の形態も気に入っていますが、せっかくなら色々なところにメスを入れていきます。
現在の活動形態・内容の問題点
現在の活動形態は、次のような課題を持っていると感じています。
- 授業動画が撮りっぱなしで活用される場がない
- 授業実施後の自己評価が形骸化している
- 授業評価シートも形骸化していている
これらに関して簡潔に説明します。
授業動画が撮りっぱなしで活用される場がない
授業動画を毎回フルで撮っていることはこの研究会のアピールポイントの一つだと認識しています。
しかし、撮影した授業動画が再度視聴される機会はあまりありません。
これに関しては活動時間外でまとまった時間を取ることが難しいからだと思います。
活動日には撮影後の評価時間があり、そのまま活動後にはメンバーが閲覧できるところにアップロードするだけとなっています。
深刻な問題ではありませんが、もったいないという気持ちになります。
授業実施後の自己評価が形骸化している
模擬授業が終わり、カメラを止めたらそこから授業者本人による授業後の感想や自己評価を行っています。
授業者がどのように感じていたのかを知れてとてもいい時間です。
しかし、このタイミングでの自己評価は授業直後のため、授業者自身が冷静に分析できていないことも考えられます。
また、授業の後半でうまくいかないことがあった場合、授業者の自己評価はそれに引っ張られてしまうでしょう。
授業者が緊張した状態で授業を始めてしまうと、冒頭や一部の記憶が抜けてしまって自己評価の信頼性も揺らいでしまいます。
授業評価シートも形骸化していている
以前から気になっていたことが「評価シートあんまり意味ない問題」です。
現在の評価シートはルーブリック形式なのですが、授業のさまざまな観点をA/B/Cで評価すること自体を目的とするのは本質的ではありません。
実際に、現在の授業終了後の講評時間ではルーブリックに基づいた発言より、フリーハンドのメモを見ながら行われる発言の方が見られます。
そして、メモを見て話す内容の方が深いものになるのは形式的には当然のことと思われます。
正直現在の活動スタイルなら、評価シートではなく白紙を渡しても同じ批評が行われてもおかしくないのです。
それでは現在の評価シートの存在意義が感じられません。
改善のためにできること
授業評価の方法・過程を再考する
自己評価も観察者による評価も同じ基準で行われることが望ましいと思います。
結構細かいものになりますが、結構いいなと思った評価シートがあったので以下に貼り付けています。

大分市教育センター『授業力自己評価表の活用』
自己評価に関してはこの事前・事後評価をこのような数値形式で行い、観察者による評価は事後のみに行うとちょうどいいでしょう。
現在の評価シートより、これぐらい丁寧なものを使えば授業がどのようなものでどのような不足があるかも見やすいですね。
授業動画を活用した授業過程の記述
授業観察シートで客観的な授業構造を把握する
授業動画の活用法として考えられるのは、授業観察練習です。
授業実施後、すぐに批評に移るのではなく、その場の全員で授業動画を視聴して客観的な授業記録を改めて整理することが必要だと思います。
この場合に使えるのが次のような様式です。

京都教育大学『授業記録(逐語記録様式例)』
これは教育実習ノートでも利用される授業観察の記述様式です。
授業を見てこういったシートを書いていくことで、教育実習や研究授業でより鋭い授業観察を行うことができるようになるかもしれません。

また、観察者が観察シートに記述した内容と指導案の指導過程との差異で授業が構造的にできているかを見ることもできるかもしれませんね。
客観的な評価のためにも、生徒役をしながら最終評価を下すのではなく、その場ではメモにとどめることが好ましいと思います。
授業の本格的な評価は動画を視聴しながら行うと、よりバランスの取れた評価が行われるでしょう。
改善点を踏まえた模擬授業研究会の活動フロー
ここまで述べた現在の模擬授業研究会の課題や改善点を踏まえて、次のような活動段階を考えています。
① 指導案を作成(従来通り)
①’ 授業者は指導案と生徒観に基づいた事前評価を授業評価表に記述
② 授業を実施・生徒役はメモをとりながら受講(動画も撮影)
③ 授業動画を視聴して全員がそれぞれ授業観察シートを記入(授業のFACTを主に記述)
④ 授業動画と授業観察シートをもとに、全員が授業評価表を書く
⑤ 授業評価表・授業観察シートも踏まえて授業のFACT–OPINIONを各自が整理
⑥ 以上を踏まえた授業者の自己評価と観察者による評価を話し合う
このプロセスを簡易的であっても実行することで、その場の雰囲気や授業後に残った印象による評価が行われることを防求ことができると思います。
形骸化しつつある動画撮影・授業後批評を意味のある作業として捉え直すためにこういった改善が必要なのかもしれません。
参考文献
大分市教育センター. (n.d.). 授業力自己評価表の活用. https://www.oitaac-edu.jp/research/jyugyouryoku.html
京都教育大学. (n.d.). 授業記録(逐語記録様式例). https://www.kyokyo-u.ac.jp/kyoumu/bd4d3024dbddebd1561155a3c358aa14051a8e38.pdf


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